2023 年に観た映画・アニメ・ドラマで印象深かったもの
2023 年は Netflix のマイリストが完全に「見ようと思っているがずっと見てないリスト」として大量の作品が固定化されてしまったので、気分転換に Netflix から退会して、U-NEXT に加入するなどした。
U-NEXT は月額 2189 円で、毎月 1200 ポイントバックされるので、ポイントを有料作品に使い続けていれば、純粋なサブスク代は 989 円となる。というのがウリである。
が、もちろんそんなに有料で見たい作品がたくさんあるわけではないので、9 月に入会した以降、めちゃくちゃポイントを余らしてしまっている。
2024 年はこの U-NEXT のポイントと上手くつきあっていきたい。
というわけで、2023 年に観た映画・アニメ・ドラマで印象深かったものリストは順不同で以下の通り。
ミート・ザ・ペアレンツ
映画の興行収入ランキングを見るたびに「物価は上がり続けているわけだし、単純な金額で歴代ランキングを決めるのは正しくないのでは?」と思っていたが、Box Office Mojo に Top Lifetime Adjusted Grosses というページがあり、これはチケット価格の変動を考慮した興行収入ランキング(つまりチケットが売れた枚数ランキング)になっている。
だいたいキャラクター物や続編が上位なのだが、このミート・ザ・ペアレンツは独立作品なのに上位にいたので、ちょうどコメディ映画を観たい気分だったので観たらかなり良くて、続編の3まで観てしまった。
こういう普通のコメディ映画って最近新作が出ない気がする。
RRR
劇場公開時から気にはなっていて、アマプラにも(有料で)来ていたが、3 時間という長時間ぶりに気後れしてしばらく観れていなかった。
しかし U-NEXT のポイントが余って有効期限を迎えそうになったので、腰を据えて「よし!見るか!」と気合を入れて観たら、バーフバリに続くザ・インドのアクション映画大作という感じでちゃんと面白かった。
後半は戦争話が多かったので、もうちょっと明るいほうが好みだけど。
こういう腰が重い作品を「ポイントの有効期限が切れるし」という動機づけで観れるのは U-NEXT のいいところだと思う。
アナザーラウンド
「ほどよく酒を飲んでると仕事のパフォーマンスが上がるらしいぜ!」ということで、仕事中は飲む、それ以外は飲まない。という狂ったルールで生活する男たちの話。
酒好きにとっては他人事とは思えない依存性が身にしみる。
作中では何度もアルコール検知器が登場して、パフォーマンス影響が一番良くなる血中アルコール濃度 0.05% を目指して酒を飲むのだが、計測しながら酒を飲むという行為が面白すぎて真似してアルコール検知器を買ってしまった。
さすがに仕事中には飲まなかったが。
花束みたいな恋をした
「坂元裕二か、一応観ておくか」という気分で再生を始めたら圧倒的なサブカル描写に完全にやられてしまった。
サブカル界隈で評価が高いのは知っていたが、これほどまでとは。
自意識強めなサブカル人は絶対に見た方が良い。
バービー
悪い意味で事前評判がすごかった映画。
観る前はアメリカ的ノスタルジックさがわからないと楽しめないのでは、と不安だったが、実際に観てみると社会風刺とエンタメのバランスが非常に良かった。
ドント・ルック・アップみたいなひねくれた社会風刺作品が好きな人には刺さりそう。
かがみの孤城
辻村深月の小説のアニメ化。
観るまでは、明るめのジュブナイルファンタジーみたいな感じかと思いきや、学校や社会になじめない子どもたちがメインに描かれるシックな作品で意外だったが、かなり丁寧に作られている良作だった。
教育的要素と言うか、子どもたちに社会への向き合い方を諭すような物語性から作者の真摯な姿勢が伝わってきたが、観たあとにググったら辻村深月さんは教育学部出身のようで、そういった面が作品に反映されているのかなと思った。
あと、主人公のこころちゃんがとてもかわいい。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
イルミネーションの映像が良すぎる&マリオへの愛がちゃんと深い。
質と愛という原作モノで必要とされる二つが完全に揃った傑作。
神々の山嶺
原作も最高だしアニメも最高。
「あのシーンをカットしちゃうのか」という思いはちょいちょい頭をもたげてきたけれども、尺も短いし、名シーンダイジェスト集みたいにならなかったし結果的には良かったと思う。
君は彼方
監督が二億円弱を借金して制作した伝説のアニメ映画。
まずその心意気だけで星5なので、ストーリーや作画の粗にツッコミを入れるのは野暮というもの。
久しぶりに早見沙織さんの声を聞いたら、めちゃくちゃ良くてファンになってしまった。
アイの歌声を聴かせて
王道ファミリー映画って感じで良かった。
これだけ面白い作品があんまり注目されなくて、その後にファン活動によってムーブメントが起きたというところも含めて良い。
デビルマン
よく邦画のダメ作品みたいな感じで名を出されるので気になって観てみたけれども、そんなに悪くなかった。
いまサブスクに存在している映像は圧縮率が妙に高くてアクションシーンがジャギジャギになってるのは残念だったけど。
みんな観ないでイメージだけで語ってない?
この前に大怪獣のあとしまつも観たが、こちらもそんなに悪くなかった。
時計じかけのオレンジ
これの一つ前に博士の異常な愛情を観て、キューブリック作品に興味が出て連続で観た。
キューブリック作品は今のところ全部おもしろいというか、全部に独特の世界観があるのが良い。
ファンタジーではない異世界に連れて行かれた気分になれる。
メメント
序盤がわけわかんなすぎるけど、段々とわかってくるのが気持ち良い。
そして映像でこんなことが表現可能なのか!という驚き。
映画脚本家志望の人はメメントみたいな作品を作りたがるらしいけれども、確かに映画作りたがる人はド直球のエンタメより、こういう難解な新規性あるもの好きそう~と思った。
ライアー・ライアー
90 年代の名作をもう一度観ようぜ枠。
嘘つき弁護士が子どもの願いによって嘘がつけなくなってしまいドタバタが発生する、という王道ストーリーはいつ観ても楽しい。
終盤に離陸しそうな飛行機に向かって車を走らせて追いつくというシーンを「いやいや、車が飛行機に追いつくはずないでしょ…」と思って観ていたが、後日、大阪旅行に行くときに飛行機に乗ったら、離陸するまで 15 分くらいゆっくりと発射場所(?)まで移動していて、確かに車で余裕で追いつけそうだったので「あのシーンは嘘じゃなかったんだ!」と思った。
ちなみにこの枠で他にもプリティウーマンなどを観て、それも良かった。(さらにその前にピグマリオン系としてマイフェアレディも観た)
神無き世界のカミサマ活動
異世界で宗教を立ち上げるシリアス作品… と期待して観始めたら、アニメ版は予算の都合なのか作画のクオリティが低く、しかしその作画の悪さを逆手に取ってコメディとして扱うトリッキーな演出が面白かった。
謎に 3D でレンダリングされるペット的な存在や、真っ二つにされたモンスターの中身が骨も何もなくハムのような断面の肉だったり、いきなり説明がなくトラクターが登場したりと、コメディ面は最高で大爆笑しながら観られた。
ルラ・リッチ ~LuLaRoeの光と影~
ルラローというレギンスのマルチレベルマーケティング会社に迫るドキュメンタリー。
あまりレギンスという商材で MLM をやるのが日本ではイメージしづらく、アメリカ独自の文化が興味深い。
エピソードの中で元社員が「役員が親族ばかりの会社は変だ」みたいなことを言っていて、アメリカは実力主義だから親族経営とかあんまりないんだろうな~と思ったけど、よく思い出してみると普段飲んでいる NOW Foods というサプリブランドは家族経営であることをウリにしている。
でも NOW Foods はたぶん MLM ではないので大丈夫。
ザ・プレイリスト
Spotify 創業ドキュメンタリー、と思わせて、結構フィクションが入っている。
できればノンフィクションでまとめてほしかった佳作。
100日間生きたワニ
原作が好きすぎて、あまり評判が良くないアニメ版に手を出せてなかったが、しばらくしたら熱も冷めてきたので観た。
物語は悪くないけど、確かに原作を期待して見に行った人は面食らうだろうな~。
タイトルが違うのでもともと別の作品ではあるんだけど。
Mr.ノーバディ
ジョンウィックの脚本家による、ジョンウィックよりダークな雰囲気の爽快なアクション。
あんま話題になってない気がするけど、良作アクション映画だった。
マイ・インターン
こういう「ヒューマンドラマ」「心が温まる」みたいなタグが付いてそうな映画好き。
おっさん、というかおじいさんが人生の先輩として説教臭くない範囲で人生のアドバイスする話が好きすぎるんだ。
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
日常で異常行動を行うことで世界線をジャンプできる設定が良すぎる!
CUBE 一度入ったら、最後
名作 CUBE の邦画版。
「評判悪いし同時視聴しようぜ」ということで友人と一緒に見たけれども、一人で観てたら耐えられなかったと思う。
まとめ
2023 年はあんまり映像作品を観れていなかったような気がしていたけれども、結構観ていたし、良かった作品率も高かった。
ただし、あんまりテレビアニメシリーズやドラマで個人的ヒットがなかったというのもあり、だんだんとテレビアニメとドラマを観る機会が減っている気がする。
観てないからヒットがないのか、ヒットがないから観なくなったのかは謎だけど。