studio15

さようなら、Tumblr

そんなわけで 2022 年に WordPress から Tumblr にブログを移行 してから、再び自分のホスティング環境にブログを移して、初めて書かれたのがこの記事なのです。

もともと Tumblr に移行した理由は上の記事に書いた通りなのだけれども、当時書き忘れた理由として、(別に病気をしていたりというわけではないのだけれども)なんか自分が死んだあとにブログが消えちゃうのが嫌だなと思ったり、Tumblr が Twitter のパロディで青いチェックマークを売ったり するノリが好きで移行したのもあるんだけれども、どうやら俺はしばらく死なないっぽいし、Matt Mullenweg や Automattic のことがそんなに好きでもなくなってしまったので、もう Tumblr 辞めたいなと思い始めてしまったのが一年くらい前であり、実際に移行の着手をしたのが一週間くらい前になる。

システムはこのサイトでもともと利用していた Astro を使うことにして、Tumblr からの移行は sky-tumblr-export というツールを Node.js 10 だか 12 で動かして Markdown っぽいものを生成したあとに、Markdown を手動で手直しして、やっとこさ公開にこぎつけた。

ブログの名前はどうしようか迷ったのだけれども、セルフホスティングに戻ったし原点回帰ということで、再び最初の頃に使っていた 15log という名前にした。

Tumblr の思い出

Reblog のシステムは長文にはあまり向いていないと思った。
俺のブログを Reblog してくれたユーザーには感謝しているが、しかしやはり Tumblr で日本語を読めるユーザーというのがそれほど多くないのもあり、あんまりうまく回っていないように思えた。
Twitter のように写真やイラストであれば、Reblog やいいねをしやすい気はする。

サイトとしての Tumblr と、タイムラインとしての Tumblr は最後までややこしかった。
text15.tumblr.com のようなサブドメインで独自サイトを作れるのだけれども、それとは別に tumblr.com で Twitter のようなタイムラインとしてコンテンツが流れてくる形になっているのが Tumblr である。
ハイブリッドといえば聞こえがいいが、タイムラインで流れてくるものは独自サイトのような世界観の上で提供されるわけではなく、ただコンテンツが単品で流れてくるので、少し魅力に欠ける。
このあたりはフィードリーダーを使ってそのサイトにアクセスした方が「コンテンツを見ているぞ!」感があって好き。

Tumblr のテーマは作りづらい。
Tumblr のテーマの作り方の紹介を Zenn で書いたり、その時に作ったテーマとは別のテーマにアップデートしたりと、テーマはそれなりに手を入れたのだけれども、ローカルで Tumblr のテーマをプレビューしながら開発できるようなツールがないので自作で Tumblr のテーマのプレビューシステム(非公開)を作るハメになった。
こういう手の入れづらさみたいなのも Tumblr を離れる理由の一つだった。

Tumblr のツールバーや「Tumblr に登録してね!」みたいなモーダルが強制的に入るのは勘弁してほしかった。
いや、わかる。わかります。
そりゃあ無料で提供しているわけだし、Tumblr のユーザーも増やさなきゃいけないのだから、そうやってユーザー登録を促すのは当然といえば当然なのだけれども、コンテンツをスクロールしていて途中でいきなりモーダルが出てきて、サインアップしないと続きが見れないというのはさすがにきついっす。
Medium もめちゃでかモーダルを出して反感を買っていたりしたけれども、Tumblr は使っている人が少ないのでこれに共感してくれる人が少ないのも寂しかった。
ツールバーは、なぜかそれが表示されるとブラウザの履歴が書き換えられて、マウスでのブラウザバックがうまく動かなくなる問題があってサポートに問い合わせしたが、めちゃくちゃ古い JavaScript のライブラリを使っているからすぐには直らないだろうなと覚悟していたものの、本当に直らなかった。
(現在の Tumblr は コミュニティ機能 に注力しているようなので、ほとんどブログ機能の方は更新らしいような更新がされていない)

ああ、なんだか愚痴っぽくなってしまったので良いところも書いておこう。

Tumblr はエクスポート機能があるし、サードパーティーで Markdown に(中途半端ながらも)変換してくれるツールなどがあるので、移行はそこまでハードルは高くない。
未だにエクスポート機能を提供しないブログサービスは少し見習ってほしい。

あとは、やはりブログサービスというのは自分でシステムメンテナンスをする必要がないので、今回移行するにあたって Tumblr の方にはブログが移行した旨の告知をデカデカと表示して、あとは放っておけば良いというのは楽だ。
WordPress から Tumblr に移行した際は、更新をやめている WordPress の方もしばらく生かしておいたのだけれども、そのアップデート作業があまりにも虚しかったので、それがないだけでもありがたい。

まとめ

Tumblr から Astro を利用したセルフホスティングのブログシステムに移行した。
このブログシステムは Markdown からほとんど静的な HTML が出力されるのみなので、運用コストは低くポータビリティ性は高い。

このブログシステムが正解の選択肢だったのかは、また数年後に考えてみよう。