めちゃ長いネットラジオを聞き続けている
みなさんもご存知の通り世はマイクロコンテンツ時代。
ほとんどのインターネット上では 140 文字以上の日本語は読まれることはなく、動画もショートが当たり前。
そんなタイパが重視されるこの時代に僕は毎回数時間のボリュームがあるネットラジオ『TWOSHOT』を聞き続けている。
現時点でアーカイブが約 250 本あるこのラジオだが、最序盤は 1 本あたり 2 時間程度だったのが、すぐに 4 時間超えが当たり前になり、時には 10 時間近い回まで登場するようになった。(さらにスピンオフ企画である『SPINOFF SHOT』も始まって総コンテンツ量はうなぎのぼりである)
このラジオはほとんどが雑談で、一応お便りコーナーもあるのだが、基本は最近あったことや考えたこと、インターネット関係の話題などについてひたすらホストの Revin さんとゲストの二人が語り合うという内容だ。
ゲストはレギュラー的に登場する人もいれば、数回しか出ていない人もいて、それぞれの職業は漫画家・配信者・会社員・無職などとバラエティ豊か。
「作業用トーク」と銘打っている通り、何かの作業をしながら聞くことを想定されているのだが、かといって別に内容が薄いというわけではなく、人生やエンタメコンテンツに対する示唆を得られることもある。
例えるなら、飲み屋で隣の席の二人組がやたらと興味深い話をしているのを盗み聞きしているような、そんな雰囲気の面白さである。
大人になると二人きりでじっくり何かについて語り合うということが、それこそサシ飲みくらいでしかなく、他人の会話を聞こうとしても対談動画なんかも大人の事情を加味した語り合いでしかないが、TWOSHOT からはもっと居酒屋のような本音に近いところで話し合っているのも良い。
そういった面白さに加えて、このラジオのいいところは、とにかく長い音声だということである。
まず普通に生活していると耳が空いている時間というのは結構あるし、一本一本が長いので、全部聞き終えてしまうという心配なく気軽に再生できる。
バックボーンや話の流れを時間をかけて説明してくれるので、140 文字で結論だけ聞いたら大反対するような意見でも、それに至るまでの経緯を踏まえたら、同意できたり、同意できないまでも思考のプロセスの機微を理解することができたりする。
そして収録している人たちも好きなだけ時間をかけて喋っているように思える。
以前に僕は(インターネットではない方の)一般的なラジオをたまに聞いていたのだけれども、せっかく面白い番組でも「尺の都合」というものが絶対的に存在するので、せっかくの話題が盛り上がってきたところで巻かれてしまったり、あまり興味のないコーナーが設けられたりするのが不満でラジオを聞かなくなってしまった。
インターネットラジオであればそういった制約もないのだし、TWOSHOT のように、ほぼ無編集でひたすら長時間の雑談を出し続けるというスタイルがもっと出てきて良いように思うが、なかなか出会ったことがない。
(TWOSHOT 内の最近のエピソードでも軽く触れられていたが、配信プラットフォーム「シラス」が少しそれに近い。ただし基本有料で例えば「さやわか式☆ベストハンドレッド2023」は 8 時間の配信で 2000 円となかなかなお値段がするが、マスに向けた広告モデルとは違って、直接課金で継続的なビジネスとして展開しているコンテンツとしては妥当な感じもする)
そんなわけで、最近のネットコンテンツはマイクロすぎて噛みごたえが無いなと思っている人はTWOSHOT を聴いてみてほしい。
まずは最近のアーカイブから、気になった肩書の人や、興味のあるトピックを見つけてみてみよう!(再生リストに全エピソードやゲストごとのまとめもある)